こんにちは。ヒプノセラピスト、エムです。
だいぶクライエント様の体験談を記事としてアップしておりませんでした。
なにせ、長くなるものですから!
先日、お父様の計らいで、15歳になる男子がヒプノセラピーを受けにきてくださいました。
ご自身が受けてみたいと仰ったそうです。
このセッションは、受験勉強に、部活にと、とても忙しい毎日をがんばって送っていらっしゃる息子さんへのプレゼントだそうです。
未来に向けて何かが得られたらいいな、とお父様が仰っておりました。
なんて素敵な計画でしょう!
お父様の粋なアイディアに感動をしました。
さて、催眠療法を初めて受ける中学3年の男子さん。
普段は見ることのできないことを世界を見ることができると聞いてきて、とてもわくわくしている様でした。
催眠に入る前に、これは「催眠療法」という、癒しをもたらす”療法”なのですよ、
アメリカでは州によってはドクターの資格がなければ施療してはいけない技術なのですよ、ということを説明させていただきました。
また、潜在意識、顕在意識のお話。思考の顕在意識が出来上がっていくプロセスを説明させていただきました。
それからイメージの練習を始めていただき、徐々に催眠状態へと入って行っていただきました。
イメージがばーんと、テレビや映画のように見えるのかと思っていたそうですが、
そういうことはなかったので、これでいいのか?と心配されておりました。
ですが、一度、半分ほど催眠を解き、説明をさせていただくと
次はぐんぐんと深く催眠の世界、潜在意識の世界へと入っていかれました。
始めにイメージとして出てきたのは、ご自身が25歳から30歳くらいになったときの姿のようでした。前世かと思いきや、これは自分の未来だと仰います。
このイメージが見えてくる前は、真っ暗で何も見えない、身体も感じられない感覚からスタートしていきました。
ゆったりとただ感じていただくと、そのうちイメージが姿を現すのですよね。
ただただ感じていただいていました。すると、長い道が見えてきた、先の方まで見えそうだ…
あ、道ではない、ホームのようだ!
ホームの真ん中にいる。
そして電車を待っているようだ。
ホームには他に人はいない、というような光景が見えてきました。
すると「…出世したい」という一言が出てきました。
未来の自分は「出世したい」という忸怩たる思いを抱えているようです。
その後、急に催眠が浅くなり、今現在の友達や部活が出てきたので
これはちょっと催眠ではいと本人も仰い、半分ほど催眠から出ていただきました。
そして少し話をし、
どうして「出世したい」というような思いを抱くようになったのか。
そこを見ていきましょうということで、次なる催眠へと入って行っていただきました。
すると、まずは大正時代の人物が登場し、その人物に案内されるように更に深い前世へと遡っていきました。
そこは三国志の時代の中国のようでした。

高い城壁に立つ前世の自分。
城壁から見下ろすと、右側には町が広がっており、左側は戦で火の海になっているような光景が広がっています。
どんぐりのような鎧に、赤い旗を皆がつけているといいます。
私が質問を重ねる前に、どんどんとストーリーが展開していきます。
(戦闘のシーンはこうなります)
激しい戦いの中、部下に手を引かれて逃げ、ようやく陣地へと戻ることができたところ。
戦闘の指揮官の立場で、皆に「○○、よくぞご無事で」と声をかけられるリアルなシーン。
次なる作戦を立てる緊張感の漂う場面。
決めなくてはならない。考えに考え、悩んでいるシーンです。

そしてどうなったのか。
次の場面へ移ってみると、城の大広間の前の大きな扉の前にいます。
その扉を開けて中に入ったとたん、あ!っと刺されてしまいました。
左の脇をぐさりと刺され、彼の魂は肉体を抜けました。
俯瞰してその光景を見ています。
死んだ!! と思ったのですが、魂は肉体に戻りまだ生きていました。
死ぬほどの大けがを負い、とても痛がる前世のご自身。
刺してきたのは身内だったそうです。周りに人が集まってきます。
刺した彼、その悲しい、なんとも言えない表情が忘れられないと。
今生で、その刺した前世の方と同じ感じの人と出会っていますか?
と訊ねたところ、出会っていないと。
これから出会うのかもしれませんね。
籠城し、何人もの兵士の犠牲者が出ているのに、指揮官の彼は戦を進めるのか引くのか決断ができなかった。それに業を煮やした部下が彼を刺したというところでした。
彼はとても申し訳ない気持ちを感じていました。
近くにとても美しい、生き残った貴族の女性がいます。
この方と付き合っているそうです。
刺された男性をとても心配しています。
場面を移動し、城下町から城に入るシーンになりました。
城の警備隊はにこやかに笑って、彼を城へと通しています。大きな戦いを経て、この城の大事な人物となっているようです。王に気に入られており、王もにこやかに笑っています。45歳くらいのことでした。
ですが刺された傷は癒えておらず、腐ってきているようでした。脇腹の痛さをリアルに感じていらっしゃいました。
そして再び場面を移動すると、今度は木か石でできた部屋の真ん中に横たわっています。
身体の感覚がなく、間もなく死ぬことが解ります。
周りに二人、人がいます。一人は、白い服を着た美しい女性と(結婚していた)と、髪の短い子供でした。
そして、その二人に看取られて彼はこの生涯を閉じました。
通常ですとこの後、この人生から学んだことややり残した課題などを振り返り、ハイヤーセルフに出てきていただきメッセージをいただいたりもするのですが、中学3年生の男子さんは、もうお腹いっぱいですという雰囲気があり、この生涯を見終えたところで催眠を解きました。
ただただ、今、見た前世に驚いていらっしゃいました。
でも、前世療法は、前世ではどんな人物で何をしたのかが大切ではないのです。
それを追求したところで、何も証明する手立てはないのですから。
最も大切なのは、なぜ、今日、このタイミングでこの前世を見たのか。
それをご自身が理解をしていくことです。
10年~15年先の未来の自分の姿から始まったセッション。
何をしたくてあなたは生まれてきたの?
前世はそう語りかけています。
これからの人生と未来が本当に楽しみでなりません。
人は白紙で生まれて来るわけじゃない。
もう既に「持って」生まれてくる、を見せていただいたセッションでした。
息子さんへの将来に向けて素晴らしいプレゼントをしたお父様。
その感性が本当に素晴らしいと思います。
わたしも大変貴重な機会を頂きました。
ありがとうございました。